ローエンED感想まとめ

ネタバレを含みます。見た順番で感想足していきます。

今あるのはヒト2

 

ヒト2

リンドが可哀想度:★★★★☆

レム様が可哀想度:★★★☆☆

 

 ローエンは真相ルートというか、他じゃ絶対わからない事実が明るみに出ますね。ローエン自身のことであったり、マキシス、アーロンド家まで絡んでくるので、ルート制限かかってるのも納得です。これは一番最初にやるものではない。

 ここでわかったのは、「マキシスパパはマリアとリツカが大好き!ローエンのことも頼りにしてるぞ後はよろしく☆」ってことですかね。また、マキシス自身がどういったキャラクター性を持っているのかも、ローエンとマリアママの話からなんとなく察せます。なんというか、朗らかなタイプですよね。アニメでは「親子なんだからタイプも似ているだろうと、マキシスの見た目はレムに似せて描かれた(美術館でリツカが「誰なの!?」と言っていた影)」というのをどこかで見た気がするのですが、受けた印象としては賢いメィジって感じです。

 お話としては、うだうだ悩み落ち込み根本的な目的を見失うローエンと、男前リツカ。「こいつは何を悩んでいる?マキシスの命令に従って、二人を守っていけばいいだろ」という私が抱いていた疑問を、リツカちゃんがそのまま彼にぶつけてくれました。そもそも以前からリツカとマキシスの間で揺れ動いていたせいで、迷いだらけで頭の中がカオスになって、混乱して周りが見えなくなっていたのでしょうが。それでもマキシスに従うという軸があり、そこは基本的にぶれない人だと思うので、こんな風に悩むのはいまいちローエンらしくないような気がしました。「マキシス様の望みをくみ取れず、その真逆に、大切なご息女を殺そうとしていた」ことで自己嫌悪し、もうマキシスにもリツカにも顔向けできないと思った、とかだったらちょっと説得力あったかな?どうでしょうか。

 最終結果ですが、最高でしたね……!プレイ前にリンドヒト2に雰囲気が似てるというコメントを見かけて期待していたのですが、期待以上でした!兄とは違って、正気を失いきっていないところがポイントだと思います。二度と戻って来ないことはちゃんと理解しているんだろうけど、それでも離れない。離れられない。新しい何かを見つけようとも思わないし、見つかるとも思えない。そうして手に入れてしまった100年間だったんでしょう。いや、100年って見た時にちょっとぶわっときましたよね。たぶんこのエンドに辿り着いたローエンは、再びグリモワールが現れたとしても、手に入れようと動くことはないんじゃないかな。最後の涙を流しているスチルは反則でしたね。どんな思いが込められた涙だったのか、100年は重すぎてさすがに推し量れない。

 「もう一人になりたくない」っていうのが真理だろうなぁ。「リツカを一人にしたくない」ではなく、彼自身が一人に堪えられない。そもそも彼自身は何か特別なものを望んでないんですよね。ケルベロス一族と普通に過ごしていられればよかったし、マキシスに仕えていられればそれでよかった。リツカがずっと傍にいてくれると言ったのだから、それ以上何も望んでいなかった。饒舌で毒舌で態度が悪いのでわかりづらいですが、本当はとても寂しがり屋で一人じゃ生きていけないタイプなんだと思います。仏の顔も三度までと言いますし、ローエンもさすがに堪えられなかったんですね。それに前回は、仲間を失ってもマキシスがいましたが、今回は失っただけで何も得ていない。

 シキルートとローエンルートでは「共感」がかなり濃く描かれている気がする。君は自分と同じ一人ぼっち、あなたは自分と同じく大切な人を失った。同じ共感ですが、ここまで違う話になるんですねぇ。あとシキは「愛情」と「破壊」が同じ位置にあって、ローエンは「愛情」と「忠誠」が同じ位置にある、のかな。そういう方法でしか愛を示せないというか、愛の示し方がそういう方法だというか。

 またレム様がかっこよかったですね。ぼろ雑巾のレム様が現れて「逃げろ!」って……。終わった後も「彼女は無事か!?」って確認にくるし、ほっとけばいいのにローエンにも声をかける。ローエンルートは基本レム→→リツカ→→→←←←←ローエンって感じなのでレム様がかわいそうで面白いです。片思いが妙に似合う人ですよね。身も蓋もないこと言っていい?ところどころレム様の壮大なNTR物語だよね。