メィジED感想まとめ

ネタバレを含みます。見た順番で感想足していきます。

今あるのはアクマ2

 

アクマ2

リンドが可哀想度:★★★★★

 

 正直泣きました。ダンデビで初めて泣いたエンドです。鼻水止まんなかったしめっちゃキツかった。次の日も朝起きてすぐ「無理……」ってなってたくらいキツかった。個人的には、これ見るより前にプレイしてたシキアクマ1よりリンドヒト2よりしんどい。

 「仕方なくない別れ」というのが苦手というか、凄く精神に応えます。そもそも両想いでなかったり、「仕方ない」と思える別れは、良くはないですがそれこそ仕方がない。けれど幸せになる道があったはずなのに歩めなかったときは、「仕方ない」とは言えないじゃないですか。

 例えば、シキに恋をしたならば、普通の幸福はまぁ手に入らないだろうな、というのは目に見えている。根っこからあんな感じだから、納得できるとまでは言えないけれど、ちょっとおかしな方向に話が転んでも仕方ない気はする。ロミオとジュリエットが結ばれないのと同じ、敵同士が結婚できないのは仕方がないことです。王子と平民は一緒にはなれないし、お姫様は勇者以外とは結ばれない。納得はできないけれど、仕方のない事はたくさんあって、皆どこかで折り合いをつけている。そうして慣れているから、予測可能であり、諦められる。

 メィジとリツカには、障害を乗り越えるだけのパワーがあった。想いも通じていたし、リツカの父親がマキシスだと知ってもメィジの気持ちは揺らがず、お互いがお互いの愛を信じていた。力が無かったわけでもない。あと少し、あと一歩で幸福を掴めたはずだったんです。あと数センチのところで、届かなかった。これはもう、仕方なくないじゃないですか。何かが足りなかったわけではない(システム的には好感度が足りてないけどそこは置いといて)、全力で挑み、幸福の目前で終わってしまった。

 メィジの最期だけなら、ここまで辛くはなかっただろうと思います。リツカの「彼の傍にいさせてほしい」という選択が、あまりにも辛い。現実逃避の気持ちも無いわけではなかったでしょうが、なによりも強かったのが「愛しい人の傍にいたい」という気持ちで、自らその場に留まり、死ぬことを願う。本人もそれはエゴだとわかっているのに選んでしまう事が悲しすぎる。全然仕方なくない。キレそう。

 それと、「到底叶わないであろう幸福な情景を二人で楽しげに話す」ってシチュが個人的に物凄く精神にクる。その幸福がささやかなものである程つらい……。メィジの最期の言葉が「守れなくてごめん」なんてものならば、たぶん泣いてません。最期までただリツカを愛し、幸福にしてやろうとその情景を描き、なんでも叶えてやろうと、愛してやろうと語りかける。自分の死の間際に相手の幸せを考えるなんて、かなりキてますよ。それを否定するでもなく、叶うはずもないと理解しつつ、そうだねと返すリツカも見ててつらい。

 めちゃくちゃしんどかったけど、最高のエンディングでした。メィジは男前だし、リツカも男前。好きです。あの世で幸せにやってくれ……。

 ウリエ好きな人はこのルートやった方がいいな、と思いました。彼がどれ程「本当の愛」と「お伽噺」を信じたがっているかがわかります。他の誰よりも、真実の愛でハッピーエンドが訪れることを願っているんだよね。陳腐だということはわかっているからわざわざ口にはしないし、達成できなくとも「やっぱりかぁ」で終わるんだけど、心のどこかで「愛」を諦められない。そもそも彼はお歌の中でもずっと愛について語ってるしね。愛の人なんだよね。案外プラトニック・ラブとかにも理解がありそう。

 それと、ウリエは嬉々としてえぐいことするタイプではないんだな、と。でも上から命令されれば「仕方ないなぁ」ってたいして罪悪感なく言ってしまえるんだろうと思います。キホン諦めがはやいよね。粘ればいけそうなところでも、めんどくさくなっちゃうのかな、諦めるか挑戦すらしない。粘ればなんとかなるから頑張れな。

 貴族の煩わしさが濃く出てましたね。メィジの自由さとの対比になってました。レム様は中間管理職の悲哀がにじみ出てた。あっ、自傷してでも意識を保つシーン、かっこよかったね!レム様は自分のルートよりも他の人のルートで思い切ったことをしてくれてかっこいいです。

 しっかし「ローエン貴様……!」って感じでしたね。マキシスの娘だからか、ちょっと情けを掛けてくれていましたがそれだけでは許されない。でもさっきヒト2見てきたから許してやる。

 これは話には関係ないのですが、体を六等分ってどうするつもりだったんでしょうか。ぶった切ってグラム単位ではかってわけるつもりだったのか。ミキサーにでもかけるか血だけ絞り出して六等分した方が楽そう。こわい。